毎年秋に妻のご先祖さまのお墓参りに行きます。
それに合わせて目的地周辺の観光をしているわけですが、毎年、建築やアートを巡ることが多く、今年は小田原~富士宮~箱根~横浜~東京を3泊4日かけて回っています。
小田原でレンタカーを借りて向かったのは小田原文化財団が運営している「江之浦測候所」。
小田原文化財団は2009年に現代美術作家・杉本博司により設立された財団で、「江之浦測候所」を起点として文化的活動を行っています。
杉本博司氏については。19年前に六本木の森美術館で「杉本博司:時間の終わり」という展覧会を観てから、わが夫婦とも興味を持ち、その後、ほかの展覧会や彼が手掛けた建築などを巡っていました。「江之浦測候所」は構想10年、建築10年かけて2017年10月9日に開館しているので、19年前は。まだこの施設は構想中だったわけです。
昨年は表参道の和カフェ「茶洒 金田中」に行っていて、こちらで紹介しています。
「江之浦測候所」という少々お堅い名前ですが、シャンルでいえば美術館兼博物館のようなものかな?
事前予約・入替制を採用してて、大人1人3,300円と少々お高い入場料ですが、行ってみてわかりました。これまでにかかったコスト、それに維持費が大変だと思うほどに広大な敷地内に、歴史的な価値がある石を素材にした品々。
神社の社。
茶室。
数理模型0010。
そして写真家としても有名な杉本博司氏の作品などが展示されていました。
敷地内のものすべてがアートなのです。
こちらの建物は夏至の朝に海から昇る太陽の光がギャラリー内を駆け抜けるとい壮大な仕掛けが施された「夏至光遥拝100メートルギャラリー」。
通路の一方は大谷石で、こちらに杉本博司氏の有名な作品である「海景シリーズ」が掲示されていました。
本物の水平線が同期して、なかなか素敵でした。
また、こちらの建物の下を斜めに横切る形で冬至の日の出が差し込むように設置されている「冬至光遥拝隧道(とうじこうようはいずいどう)」。
この上部も歩くことができます。止め石より先にはいくことができませんが、そこまではok。ただ意外と怖かったです。
周りには「光学硝子舞台」と「古代ローマ円形劇場写し観客席」が設置されていました。
そして、こちらが春分、秋分の日の日の出が差し込む隧道です。
昔の人は、こんな仕掛けで季節の移り変わりを視覚化していたのですね。日本でも世界でもいろいろな遺跡に同様な仕掛けが存在しています。
なかなか見ごたえがあったので、皆さんも是非!杉本博司ワールドを体験してみてください。
江之浦測候所
神奈川県小田原市江之浦362番地1
TEL 0465-42-9170(代表)
事前予約・入替制
午前の部:10:00~13:00
午後の部:13:30~16:30
火・水曜、年末年始休
および臨時休館日あり
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