しかし、近年は団体客の減少で、巨大旅館で有名だったホテル百万石など、多数の旅館が廃業や他の会社に身売りをしたりして、温泉地としてはだいぶ寂しくなった気がします。
そんな廃墟と化したホテル百万石の跡を横目に見ながら通り過ぎると、白山菖蒲亭があって、その前に「懐石 なか尾」があります。
これまで山代の懐石料理のお店には、たぶん行ったことがありません。
「懐石 なか尾」は、地元の食材と素材を生かした懐石料理のお店で、昼は懐石弁当を中心に、夜は懐石コースや旬の逸品を手頃な価格で楽しめるようです。
今回、とある土曜のお昼に妻と母を連れて食べに行きました。
さすが、懐石料理のお店です。お店のつくりが凛々しいです。
店内に入ると、中庭があり、それを取り囲むように色々な形式の個室があります。記念日や法事などで利用される方が多そうですね。

もちろん、カウンター席もありました。

我々は4人掛けの個室です。落ち着いて食事が出来る空間です。室礼もいいですね。
一応、事前にランチで食べるコースをお伝えしてありました。事前に伝えていないと、出てくるまでに20~30分ほどかかるということでした。
頼んであったのは、お昼のお弁当で「香箱膳(2,500円税別)」。お昼のメニューでは一番安いお弁当です。あとお弁当は「花点心」が3,000円(税別)があります。
他にも懐石コースなどもありました。
さて、結論から先に書けば、値段を軽く超えるほどの内容でコスパ的にも素晴らしいお弁当でした。

メインのご飯と料理は、ご覧のように3段のお重のような木箱に入れられて出されます。期待が膨らみます。
「香箱膳」の内容は1段目が焼八寸。
彦摩呂ではないですが、「秋の宝石箱や~♪」と言いたくなるような感じです。むかご、なす、しめじ、さつまいもなど、秋の食材をふんだんに使っていてよかったです。
2段目は「お造り」で、マグロ、ヒラメ、スズキ。
3段目がご飯となっています。この日は秋のキノコの炊き込みご飯でした。
これが美味しくて、お代わり自由だということで、普段はご飯はおかわりなどしないのですがお願いしました。
別に揚げ物として、加賀野菜が中心の天ぷらが出されます。加賀野菜やあわ麩、紫芋なんかも入っていました。天ぷらは大きさは小さいのですが、個人的には揚げ物はこれで十分です。

蒸し物として茶碗蒸しも付いてきました。こちらも小ぶりながら、中に入っている具材は茶碗蒸しの基本すべて押さえられていました。

お味噌汁です。

お味噌汁です。
食後のデザートは、あずきアイスとフルーツ。あずきアイスはそれほど甘くなく、フルーツもイチヂクや柿なんかもあって。秋らしさを感じさせてくれましたね。
コーヒーも付いてきます。
いや~、冒頭にも書きましたが、このお弁当は本当に満足できる内容です。超おすすめです。ご馳走様でした。
懐石 なか尾
石川県加賀市山代温泉桔梗丘4-29
TEL 0761-77-0015
11:30~14:00(L.O.13:30)
17:30~22:00(L.O.20:00)
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