長野は言わずと知れた信州そばの里です。
信州そばは長野県で食べられるそば全般を指していることが多く、長野県内には各地で色々そばの産地や名物そばがあります。
「戸隠そば」や「冨倉そば」「安曇野そば」「凍りそば」「おしぼりそば」など枚挙にいとまがないほどです。
「うどん」にとって香川県が聖地なように、そばの場合は長野県がそうだと言えるかもしれませんね。
今回、長野に出張があり、ランチにはやはりそば!ということで、そばの専門店を探して行ってみることにしました。
1月の寒波が襲来したときで、標高が300mを超える長野市はめちゃ寒かったです。
行ったお店は、茅葺の古民家を使用していることで有名な「そば処 西屋敷」です。
広い庭もあり、さぞかし昔は立派な旧家だっただろうと思われる家を、ほぼそのまま使っていて、店内には昔の調度品が数多く置かれていました。
お座敷から見える庭も立派ですが、この日は雪が積もっていて一面が銀世界。
お店の営業時間はお昼の時間帯のみで、メニューはご覧の通り。
そば以外は天ぷらのみ。いわゆる「そば屋で一杯」的なメニューはありません。
そばには「寒ざらし」「極上」なんていう気になるメニューもありました、
そこで、各々好きなものをオーダーしていると、お店の方がメニューに載っている「二色もり」と「極上」を合わせて「三色もり」として「二色もり」と同じ値段でできますよ!と言ってくれました。そこで我々3名はそちらにすることにしました。
後から来られた団体のお客さんが話している内容を小耳に挟んだところ、「三色もり」は「予約限定」のメニューのようです。もしかしたらタイミング的にラッキーだったのかもしれません?
待っている間にこれらのものが出されます。
こちらはお漬物3種。
長野は野沢菜に代表される漬物も有名ですが、この漬物が美味しかったです。。
豆のようなのは鞍掛豆という豆を漬けたものです。漬物ですが、コリッとした食感が印象的でした。
あとこちらの煮たかぼちゃとさつまいも?を味噌で合えたものも出されました。甘みの中に味噌の味がして美味しかったです。
これらを食べながら待っているとほどなくそばが運ばれてきます。きれいに盛りつけされています。
一番白いのが「更科」。一番濃い色が「もり」。中間が「極上」です。すべて十割で細切りのそばでした。
「極上」とは、そばを挽くときに石臼をゆっくり回して作るそばで、滑らかな舌触りのいいそばを作っているのでしょう。
まずは各1~2本を何もつけずに食べてみて、そのあとで一食ずつ薄い色から食べていくことにしました。
戸隠そばを除いては、そばは湯がいた後の水切りが大事だと言われますが、こちらのそばは切れすぎていました。最後の一番黒っぽいもりそばは、麺同士が少しくっついているほど。^^;
そばつゆは、超濃いめ。かえしの割合が多いのでしょう?つけ過ぎずに食べます。
薬味は、わざび・大根おろし・ネギでした。大根おろしは京野菜の青味大根をすったような色味の辛味のあるもの。
肝心のそばのほうは、まず更科は真っ白に近いので、そばの香りはあまりしないのですが、その分甘みとのど越しの良さが特徴的です。
「極上」は、さすがに品のいいそばに仕上がっています。「もり」は一番そばらしさを感じさせてくれます。
デザートに干し柿とリンゴが出されました。
そしてそば湯も。濃いねっとりしたそば湯です。
各々3種類のそばを食べ比べることが出来る「3色もり」。メニューには載っていませんが、3名以上(?)でお店に行かれて興味のある方はお店の方に聞いてみてはいかがでしょうか?もっとも予約をされるのが一番ですね。
さすがそばの本場です。特徴あるこだわりのそばを食べさせてくれるお店でした。ご馳走様でした。
そば処 西屋敷
長野県長野市高田1153
TEL 026-228-2484
11:00~14:30