野々市の「太平寿し」といえば、全国からお客さんが集まる人気のお店です。
私も何度も伺っていますが、いつも発想豊かな握りを食べさせてくれるので、毎回楽しみに出かけていました。
しかしながら、大将もだいぶお年を召したので、引退されるという噂?もあったりしましたが、まだまだ現役で頑張っておられます。
今日紹介します金沢市尾山町の「鮨 飛」は、その「太平寿し」で20数年間お世話になっていた方で、最後の7年間はホテル日航金沢の日本料理店「弁慶」の寿司コーナーを任されていました。
「弁慶」の鮨コーナーは、一応「弁慶」の寿司部門となっていますが、運営は「太平寿し」が行っていて、仕入れなども「太平寿し」として責任を持って行っていたのです。
飛地さんが独立した後も別なかたが受け継いでいます。

さて、「鮨 飛」は今年6月29日にオープンしています。場所は尾山神社の近くで、小さな店名の表示しかないので、よく見ながら歩かないとわからないかもしれません。
おなじ「太平寿し」出身の寿司店「八や」「あいじ」は、「太平寿し」の色を残しながらも、各々の技を加えてオリジナリティ豊かな握りを食べさせてくれます。
「鮨 飛」では、どんな寿司を食べさせてくれるでしょうか?楽しみに出かけてきました。
行ったのはお盆休みの土曜日。お店の近くではちょうど「ゆめ街道」のイベントが開催されていたため、百万石通りは多くの人で賑わっていた時でした。
お店はカウンター席7席のみの小さなお店でしたが、内装にも飛地さんのこだわりが色々施されているようです。ちなみに、ネタ箱が傾いているのは、お客様から見やすくしているとのことでした。
まず出されたのは、イカの赤作りと岩もずく。もずくは能登産でした。イカの赤作りは塩辛ほど辛くなく、ワタの苦みもほどよく酒のアテによかったです。
刺身はアラ、赤西貝、そしてキスの昆布締めの小さな握り。昆布締めはほんのりと軽めの〆具合でした。
塩ウニは酒のつまみに最高!
蒸しあわびです。海の旨みが凝縮されている感じです。
アジは身が締まっていました。もちろん美味しかったです。
毛ガニは足の身にミソを乗せています。左はご主人のおちゃめ?な一面を見せてくれたハート形の型押し蒸し寿司。ケーキ型を使っています。酢飯に毛ガニの旨みがしみています。
初夏のころは石川でも底引き漁で毛ガニも獲れるのですが、禁漁期間中のいまは北海道産でした。
エビはボタンエビと甘えび。甘エビにはナマコの腸の塩辛であるコノワタがかけられています。
うざくもいいですね。
握りは、まずは白カジキ。脂が乗っていて美味しかったです。
赤いかはレモン塩でさっぱりと。松笠切りにして炙って甘みを引き出しています。
アジとたくわんを細かく刻んで、おつまみで出してくれました。足のはやい光物は賄い料理としてこのように出されることがあるようです。
こちらは、太平寿しの名物蒸し寿司「のどぐろ」。太平寿しよりは少し酸味を抑えている気がしました。
こちらの巻物はイワシを使っていました。
中トロです。
タマゴ。焼きたてでした。
サバの棒寿司は、弁慶でも食べましたが、脂の乗ったサバの締め具合がいいですね。
梅貝。このコリッとした食感がクセになります。
マグロのヅケ。
コハダは〆具合もよろしいようで。
蒸しアナゴはツメとのハーモニーも楽しめました。
これだけ美味しいものを出されたら、酒がすすむのは当たり前ですね。

最初はハートランド、日本酒を4種類ほど飲んで、最後はヱビスで締めました。少し飲みすぎた感も。^^;

酒器も色々変化があってよかったです。

「弁慶」で食べた味を思い出しましたし、やはり「太平寿し」の影響を受けています。
以上飲み食いして2人で3万円ほどでしたが、満足感は相当高かったですよ。ご馳走様でした。
鮨 飛
金沢市尾山町12-5
TEL 076-255-2768
11:30~13:30
18:00~22:00
木曜・第2水曜休
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