富山県といえば、3,000m級の立山連峰から雪解け水が注ぎこむ富山湾が知られています。
そのため富山湾は「天然の生け簀」と称されるほど、海流や地形と相まって色々な魚介の住みかとなっているのです。
石川県は海の幸が豊富で、美味しい魚介を食べることを目的に多くの観光客が訪れますが、富山県も負けていないということですね。
今日は、これまであまり紹介することがなかった富山の鮨店を紹介したいと思います。
それは、富山城址公園のすぐ近くに3年前に移転オープンした「美乃鮨」という名のお店。
昨年秋のTBSの人気番組「ぴったんこカン・カン」で、俳優で歌舞伎役者の香川照之さんの同級生のお店として紹介されていました。
こちらのお店はもともとは東京は目黒区柿の木坂にあったようで、20年以上前に富山へ移転されたようです。
今のご主人が東京に住んでいた時に、香川照之さんと同級生だったということですね。
また、5月に発売された「ミシュランガイド北陸2021特別版」では、ビブグルマンに選ばれている人気のお店です。
行ったのは6月の土曜日。当日11時過ぎに電話を入れると幸い予約が取れました。コロナ禍で観光客のお客さんが少ない影響でしょうか?
お店の外観は白を基調とした清楚な感じ。鮨店じゃない感じです。
店内に入ると入口に「ミシュランガイド北陸2021特別版」掲載店の証。
中は細長く、長い大理石のカウンターと奥にテーブル席がありました。鮨店で大理石のカウンターは珍しいかもしれません。
お品書きです。
休日のランチタイムメニューとしての選択肢は8貫2,500円(税抜)の「立山」と10貫3,000円(税抜)の「富山湾」の2種類。ネタも違うようです。
そこで我々は「富山湾」をお願いすることに。
「富山湾鮨」は、県鮨商生活衛生同業組合と連携し、その名のとおりネタには富山湾で獲れた魚、シャリには富山県産米が使われている握りに汁物が付いたセットメニューとなっていました。
金沢市で提供されている「百万石の鮨」と似たような企画ですね。
ちなみに、こちらのお店では基本醤油につけて食べる握りでした。
まず出されたのが「ヒラメ」。
白身ですが、上品な脂が乗って美味しかったです。
こちらの鮨店では、何となくすべての握りにほんのりと昆布の風味が付いているような気がしました。
富山なので昆布を扱う機会が多いからでしょうか?鮨職人の手に昆布の風味が付いているからかもしれません。
こちらは「スズキの昆布締め」。正真正銘の昆布締めです。
ブリの子「フクラギ」です。
富山では「本鱒」とも呼ばれる「サクラマス」は脂が乗っていて、口の中でシャリと一緒にほどけて胃の中に消えました。
「アジ」。
「バイ貝」。コリっとした食感。
「甘エビ」。
「アカイカ」は、飾り包丁など入れてませんが、甘くてよかったです。
ここまでは、石川県でもよく出されるネタです。
そして富山でしか食べることができない?生の「白エビ」。富山湾の宝石とも称されますが、ねっとりとした食感と自然な甘みと塩気。美味しいです。
「ベニズワイ」は石川県では鮨ネタとしてはあまり見かけないかもしれません。
以上の10貫が出されましたが、切り身が厚かったのが印象的でした。
味噌汁には甘エビの頭が入っています。ミソを吸って味わってください。
税込3,300円でこの内容とクオリティは満足度高しです。さすが富山の鮨です。なお、ランチタイムだけかもしれませんが、カードでの支払いができませんでした。
ご馳走様でした。
美乃鮨
富山県富山市丸の内2-3-4
TEL 076-422-3034
11:30~14:00(L.O.13:30)
17:30~21:00(L.O.20:45)
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