今朝は芸術の秋についてお話です。
本来であればアート系のイベントが多くあるのが秋のお楽しみなのですが、残念ながらこのコロナ禍でほとんど中止や縮小になっています。
美術館や博物館などは感染対策に気を配りながら開館してはいるのですが、心なしかPRにも力が入らないようで、行ってみたい!と思うような感じに盛り上がっていません。
そんな中、先週所用で金沢へ行き、合間に行ってみたい美術館があったので観てきました。
その美術館は、金沢21世紀美術館や金沢市役所のすぐそばに6月オープンした「KAMU kanazawa」という私設の美術館です。

オーナーはアートコレクターの林田堅太郎氏。現代アート作品を中心にした小さな美術館です。
6月にオープンしたのですが、パーマネントコレクションとして常設展示されるメイン作品の「INFINITE STAIRCASE 2020」がコロナ禍で制作が遅れ、7月23日に完全オープンしました。
入館は大人800円で、入館時は検温が必要でした。
初年度は「The power of things」という題で、美術館の3階の各フロアごとに違った作家の作品を展示しています。
1階の展示が先ほど紹介した「INFINITE STAIRCASE 2020」。レアンドロ・エルリッヒというアルゼンチン生まれの芸術家で、彼の作品で知られているのが金沢21世紀美術館に常設展示されている「スイミング・プール」。

中庭から見ることができる「スイミング・プール」は、いまは有料ゾーンになったため少し気軽に見ることはなくなりましたが、プールの水中に人が歩いているように見ることができる作品として今や金沢21世紀美術館でももっとも有名な作品といっても過言ではありません。

そんなレアンドロ・エルリッヒの新作が見られるということで、金沢21世紀美術館とセットで見ることをお勧めします。
欧米建築で昔からある建物に見られる螺旋階段を上から見るような感じを、横から感じることができます。
「現実と錯覚」というレアンドロ・エルリッヒのテーマ?がいかんなく発揮されている作品ですね。
ただ見学者が途切れることがなく、人がいない状態で写真を写すことが難しかったです。
2階はイギリスのステファニー・クエールさんのフロア。
粘土を使った動物をモチーフにした彫刻作品で、サル系のが多かったですが、こちらのオランウータンなどは今にも動き出しそうなリアルな感じですね。
でも見ると粘土を手でこねた感じがしっかり残っているのです。
3階は日本人の桑田卓郎さんのフロア。
彼は陶芸家で、造形もですが色彩表現がすごかったです。
皆さんも是非一度観に行ってください。
KAMU kanazawa(カム カナザワ)
石川県金沢市広坂1-1-52
11:00~18:00(金・土は~20:00)
月曜休館
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