ヴィラ・デラ・パーチェ(VILLA DELLA PACE)」は、七尾の山間にひっそりとあるイタリアンの名店です。

オーナーシェフの平田明珠さんは東京から移住されてきたかた。

能登食材にこだわったモダンイタリアンを楽しめるとあって、遠くからもわざわざ行く価値のある一軒として人気です。

今回お盆の時に、こちらのお店に来るために我々も七尾に出かけてみることにしました。
ヴィラ・デラ・パーチェ

お店はログハウスのような造り。イタリア料理のお店をイメージして探すと、ちょっとわかりにくいかもしれないです。
ヴィラ・デラ・パーチェ (2)

パッと見はイタリアンレストランのようではありませんね。

ランチは12:00オープンとなっています。
ヴィラ・デラ・パーチェ (3)

最初の扉を開けると、ご覧の毛皮が壁に貼られていました。
ヴィラ・デラ・パーチェ (5)

2つ目のドアを開けると、天井が高く大きな窓があって開放的で明るく、インテリアや家具はナチュラル志向。窓の外には緑が一杯で落ち着いて食事が出来る空間でした。

我々は、一段高い一番奥のソファー席に案内されました。
ヴィラ・デラ・パーチェ (8)

了解を頂き写真を写します。

ランチ・ディナーとも基本はコース。ランチでも3,800円からと、少しお高めですが、その価値は十分ありました。5,400円のコース(Gastronomy)もありましたが我々は3,800円の「Essence」をお願いすることに。

3,800円のコースで、季節の料理5品とデザート・カフェ・小菓子が付いています。
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こちらがこの日のメニューです。日付が入っているので食材の都合で毎日メニューが変わるのでしょう?
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ドリンクメニューです。

冒頭でも書きましたが、能登食材にこだわったモダンイタリアンを食べさせてくれるということで、メニューの裏には、お店で使用している食材の生産者の方や、食器などの作り手の名前が記載されていました。
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私もよく存じ上げている輪島塗の「輪島キリモト」の桐本さんの名前が載っていました。

あと、事前に私は一部の肉系が苦手と伝えてありましたが、この日の肉料理はジビエ(鹿肉)で、+1500円でビーフに変えるか、もしくは魚に変えるか、どちらかの選択肢。そしてコースは一緒のグループが同じものを、という条件がありました。そこで我々は魚料理に変更してもらいました。

では出されたものを紹介していきます。
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おっと!その前に。運転手の私は飲めませんでしたが、妻はさっそく白ワインを頼んでいます。
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イタリアのビオワインの白で「Alla Costiera Bianco Costiera(アッラ・コスティエッラ)」。グラスワインは一杯1,000円から。

まずは、メニューには「赤烏賊 背脂 おぼろ昆布」とだけ書かれていますが、イタリアのラルドという背脂をまとわせたものや、七尾の老舗乾物屋さんのおぼろ昆布をまとわせたものなど、さりげなく地元やイタリアの食材との融合を感じさせてくれる一品です。
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写真ではわかり辛いですが、ゲソの下に敷かれているのはイカスミのポテサラ。

アミューズ的な位置付けですが、最初から驚かせてくれます。

2品目は「畑」と命名された一皿。
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地元の生産者の方が精魂込めて栽培してくれた瑞々しい色々な種類の野菜を、色々な調理方法で食べさせてくれます。生だったり、蒸したり、焼いたり、炒めたり、食材のうま味に合わせて色々な味を楽しませてくれています。

土のように見えるものは、じゃがいもをベースにしたカカオと赤ワインソースで作られたソースです。

3皿目はプリモピアットとしてのパスタです。
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イタリアのサンマルツァーノという品種のトマトを使用して作られたソースがとても美味しいトマトパスタです。

麺が独特でした。もちっとした食感といい弾力のあるパスタで、小麦の美味しさをダイレクトに感じて、ソースとパルメジャーノも絡んで独特の風味を出していました。

パンはバゲットとコンプレ。
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レーズン酵母と小麦全粒粉でつないだ自家製酵母を使用していて、全粒粉の小麦そのものの美味しさを舌で感じることが出来るパンです。なお、写真を写す前にコンプレの方、半分ほど食べてしまっています。^^;

セコンドの魚料理は「鰆の炭焼き」。
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鰆は「春を告げる魚」と言われますが、石川県では5月から10月が旬の魚で、比較的淡白な味の鰆を炭火で炙ることによって旨みを引き出しています。

添えられていた野菜類もすごかったです。瑞々しさを保持したまま焼かれていて美味しい!

ソースは、とうもろこしと白ワイン、ニンジンの葉っぱを使ったソースでした。

この次の肉料理は、本来であれば夏鹿肉を使った料理が出されるはずですが、我々は魚料理が続きます。ジビエは冬の料理ですが、夏の鹿とはどんなものだったのでしょうか?気にはなります。

その魚の二品目はスズキを藁で焼いた、和食ではいわゆるタタキのようなもの?
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こちらも藁の香りが絶妙にまとわりついた、どちらかというとこちらも淡白なスズキの身が、自分のポテンシャル以上に背伸びしたような美味しさに仕上げていました。

添えられていたのは、ままたび、ポレンタ、陸ひじき、加賀の新レンコン、いちぢく。

鰆もスズキも食材としては一般的なものですが、うまく美味しさを引き出していましたね。

デザートは、「能登ミルク、桃」で、パンナコッタが付いています。
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泡のようなものはヨーグルトです。上品な甘さでした。

ドリンクは、私は能登棒茶。加賀棒茶はよく飲みますが、能登棒茶のほうが味が濃かったです。
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妻はコーヒーです。カップが和風でかわいいですね。
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最後に出てきた小菓子は、アマレッティ、日本酒のゼリー、カステラのようなもの(なんていう名前か忘れました)の3種類。

何となく、小松にある今人気の「SHOKUDO YArn(ショクドウ ヤーン)」のイノベイティブフュージョンを連想させてくれるような料理の数々。正直期待以上でした。

遠くまで行って食べる価値のあるレストランだと思います。皆さんも是非どうぞ!ご馳走様でした。

ヴィラ・デラ・パーチェ(VILLA DELLA PACE)
石川県七尾市白馬町36-4-2
TEL 0767-58-3001
12:00~13:30(L.O.)
18:00~20:00(L.O.)
木曜休
※金曜はディナータイムからの営業


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