今回熱海での宿泊は一般的な温泉旅館ではなく、少し変わった旅館に宿泊しました。
それは「ATAMI 海峯楼」という温泉旅館で、設計デザインは隈研吾氏。
隈研吾氏といえば2020年の東京オリンピックの新国立競技場の設計で有名です。
彼の設計した建物としては、小松市に、日本遺産になった「小松の石文化」を発信する産業観光の拠点として「(仮称)九谷焼創作工房」が2019年春完成を目指して現在建築中です。
さて「ATAMI 海峯楼」は、1995年にある企業のゲストハウスとして建築された建物でしたが、今は温泉旅館として使用されています。
一日最大4組9名のみの宿泊ということで、静かに優雅に過ごすことが出来る温泉旅館です。
ということで正面玄関は温泉旅館らしくないファザードです。
エントランス部分の壁には水が流されています。
内部はガラスと石材を多用していて、いまの彼の木の素材を多用する建築とは少し違います。
階段もガラス製でした。
エントランスには千住博氏の絵「ウォーターフォール」がかけられていました。
「水」が空間要素として大きな比重を占めているのがわかります。
企業のゲストハウスだったために、わずか4部屋のみ。最大9名しか一日に宿泊することが出来ない小さな温泉旅館。しかし、そのため逆に静かにゆっくり過ごすことが出来るのです。ただし、残念ながら大きな浴室が一つのみしかありません。そのため一組50分間の予約制となっていました。
今回我々は3名で使用するということで、必然的に一室だけあるこちらの和室「爽和(さわ)」に宿泊となります。他の3部屋は洋室で2名定員となっています。
全室オーシャンビューで相模湾を一望できますが、この和室は2階で、木々が目の前にあってそれほどではありませんでした。
そして「ATAMI 海峯楼」の象徴が、3階にある「水/ガラス」と名付けられたウォーターバルコニーです。
水とガラスで作られた部屋は海に融けこむような景観をつくり出しています。
朝の日の出。
お昼。
そして夕日が沈む夕方と、色々な景色を見せてくれます。
さて、先ほどの一つしかないお風呂がこちら。
一組50分間の貸切制となっていて、到着のお客様からの予約順になります。
私は妻と母が後で別に入るため、15分ほど一人貸切での入浴。短いながらも贅沢な時間でした。
美肌効果があるといわれる熱海温泉で、海に近いため塩分が多めで温浴効果も高いようです。
大きなガラスの大窓は開閉可能になっていましたが、いまは開けていないような感じでした。
湯あがりにビールを含むドリンクが無料。宿泊料金に入っているということですね。
1階の大広間は、木版画家の徳力富吉郎氏による荘厳なふすま絵が使われています。
ここは普段はあまり使われていないようですね。
ATAMI 海峯楼
静岡県熱海市春日町8-33
TEL 0557-86-5050
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