小松には昔からある割烹や料亭が多いことは前にも書きました。
しかしながら、景気がいい時代ならまだしも、今の時代は割烹や料亭に頻繁に通うと言った旦那衆は少なくなったと思います。
そんな小松の割烹や料亭の中でも、小六庵は170年以上続く老舗の中の老舗です。
毎年一度は夜に伺っていますが、今回は親戚の法事でお昼にお邪魔しました。
お店は料亭なので完全予約制です。
2階のいつも使用する大広間でお斎が行われました。掛け軸も法事に合わせてのものですね。
その後、お凌ぎでちらし寿司が出されます。
椀物は真丈を揚げたものかな?わかめのすまし汁です。
そして、これからの時期、アユ漁も解禁間近ですが、焼き物として稚アユを頂くことが出来ました。
笹の葉にアユ。合いますね~!そしてさすが料亭!蓼酢(たです)で食べさせてくれます。いまどきなかなか蓼酢を出してくれるお店は少なくなりました。
ちなみに蓼(たで)とは「蓼(たで)食う虫も好き好き」という言葉がありますが、辛い蓼(たで)を好んで食う虫があると同じく、人の好みはさまざまで一概には言えないということのたとえとなった草のことです。
もちろん、尾びれのところ以外は全部食べました。上品な苦みが心地よいです。
香魚と呼ばれるアユですが、稚アユなので香りはそれほどでもなかったのですが、これはこれで季節の風味を愉しむことが出来ました。
揚物は山菜とホタルイカの天ぷら。山菜はウドやたらの芽、竹の子。ほどよい苦みが大人の味です。
衣に少し味が付けられていて、そのまま食べることが出来ました。
これは何だったでしょうか?この頃はだいぶ酒が入って記憶が定かではありません。^^;
見るからに、大根かイモのような感じですが。餡の色も濃い目ですね。
締めのご飯ものは、竹の子と山菜の炊き込みご飯でした、
上品な味付けで、竹の子の食感も残り、美味しくいただきました。
最後はお吸い物代わりに生わかめ、竹の子、ホタテ、ネギ、木の芽を鍋でいただきます。
火はちゃんとした炭でした。この日は雨で肌寒い日だったのでよかったです。
やはりダシが決め手ですね。上品な味です。
お漬物はキュウリとたくわんの糠漬けでしたが、上品な漬け塩梅でしたよ。昆布漬けはさんしょ昆布だったような気が…?
女将さんが京都出身の方なので、京風のものが多いのかもしれません。
最後に出されたデザートは、お腹がふくれていたのでイチゴのみ食べました。^^;
富山のミシュラン3つ星「山崎」にもいらっしゃったようですが、さすがの美味しさです。
割烹や料亭は普段は敷居が高いお店かもしれませんが、この美味しさはなかなか味わえるものではありません。皆さんも一度はどうぞ!ご馳走様です。
小六庵
0761-22-0112
石川県小松市大文字町26
完全予約制
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