芸術の秋真っ盛りですが、秋は全国各地の美術館・博物館などでも、企画展など魅力満載の内容で楽しませてくれていますね。
今回、東京の美術館で開催されている建築関係施設&企画展を見てきました。
朝、ホテルをチェックアウトして向かったのは「すみだ北斎美術館」。
「すみだ北斎美術館」は、葛飾北斎を単独テーマとした世界初の常設美術館として昨年11月にオープンした新しい美術館です。
設計は、金沢21世紀美術館の設計などでも知られる世界的な建築家、妹島和世さんが担当しています。
外観は、葛飾北斎という浮世絵師のイメージとは違って、超現代的な建築です。あっ、しいて言えば、両方ともクールでスタイリッシュなのは共通かもしれません。
今回、こちらのすみだ北斎美術館で「妹島和世 SANAA × 北斎」という企画展が開催されていたので行ってきました。
開館時間少し前に到着。まず外観をぐるりと写真撮影。外装材はほとんどがアルミ材で、一部、ガラスがはめ込まれているといった斬新な建築です。
内部も同じで、まっすぐ垂直なところがほとんどありません。開口部もすべて斜めになっていますね。これは建てる方も苦労しただろうな?と思います。
江戸時代後期の浮世絵師である葛飾北斎が、葛飾区界隈で生涯を過ごしていますが、世界の絵画に影響を与えたとされる彼の作品を飾るにふさわしいかもしれません。
一方、企画展の「妹島和世 SANAA × 北斎」は、妹島さんのファンにはたまらない内容だったと思います。
「すみだ北斎美術館」を設計するにあたってのデッサン・設計資料、模型など、完成する経緯がわかる資料がたくさん展示されていました。
こちらのほうも一部を除いて写真撮影がokでした。
すみだ北斎美術館
「妹島和世 SANAA × 北斎」
2017年10月31日(火) ~2017年11月12日(日)
9:30~17:30(入館は17:00まで)
毎週月曜休館
一般 600円
お次は、こちらも観たかった企画展で、六本木の国立新美術館で開催されている世界的建築家の安藤忠雄氏の「安藤忠雄展ー挑戦ー」です。
私も全国各地の彼の設計した建築を数多く見ているので、今回興味があり出かけてきました。
行ったのは平日でしたが、ご本人がトークショーを行うこともあって、とても混雑していました。
国立新美術館開館10周年の企画展として実施されていて、展示は「原点/住まい」「光」「余白の空間」「場所を読む」「あるものを生かしてないものをつくる」「育てる」という6つのセクションに分けて紹介されています。
模型やスケッチ、ドローイングなど200点余りの設計資料が展示されていて、その空間デザインは、安藤忠雄氏ご自身の手によるものでした。手書きで付け加えられたドローイングやサインなどもたくさん見ることが出来ましたね。
この日は、台湾からの団体の見学者も入っていて、トークショーの場所に時間前から座り込んだり、ある意味、展示で一番の見どころの大阪にある「光の教会」と同じ施設を安藤忠雄建築研究所が直々に作り上げた原寸大のところで、ずっと他の人の迷惑を顧みず、ポーズを決めて写真を撮りまくっていました。
この場所だけが写真撮影がokでした。
安藤忠雄氏は台湾でも「亜洲現代美術館」などを設計していて、人気なのだそうですね。
あと、瀬戸内海に浮かぶ島、直島のプロジェクトにかかわった軌跡のインスタレーションも見どころの一つ。
「安藤忠雄展ー挑戦ー」は、安藤忠雄氏のこれまでの軌跡がほぼ網羅されているので、とても見ごたえのある展示でした。
国立新美術館
安藤忠雄展ー挑戦ー
東京都港区六本木7丁目22-2
TEL 03-5777-8600
2017年9月27日(水)~12月18日(月)
火曜休館
10:00~18:00
金曜日・土曜日は20:00まで
※9月30日(土),10月1日(日)は22:00まで
※入場は閉館の30分前まで
今回、「安藤忠雄展ー挑戦ー」を見た後で、小松に戻る前に彼の建築も一つ見に行くことに。
それは、上野にある「国際こども図書館」です。
旧帝国図書館を改修して「国際こども図書館」にしているわけですが、設計を安藤忠雄建築研究所と日建設計が担当しています。
「歴史的建造物の保存と再生、現代の施設としての活用」が図られていて、公道側の旧館の内外装を極力そのままに、裏のほうは壁面をガラスのカーテンウォールで覆い、現代の施設としての機能を両立させています。
何となく、石川県の人にはしいのき迎賓館をイメージしていただくとわかりやすいと思いますね。
独学で建築を勉強して、ここまでになられた安藤忠雄氏。やっぱすごい人だな!と再認識しました。
国際子ども図書館
東京都台東区上野公園12-49
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