富山といえば「越中富山の薬売り」というフレーズが有名です。今で言う「配置薬」で、使った薬の代金は後払いという「先用後利」方式で知られています。

昔の富山の人は頭がよかったんですね!?

富山でなぜ製薬業が盛んになったか!?元々は富山藩二代藩主・前田正甫公が、江戸城内で、突然激しい腹痛に見舞われた他の藩主に、常備していた反魂丹を与えたところ、たちまち痛みはおさまったとうことで、諸藩の大名に名が知られ、その後、前田正甫公が富山での製薬業を奨励したことから始まっているようです。

今回、富山に行く機会に、昔からある老舗の製薬の会社を2つ訪ねてきました。
廣貫堂 (2)

まずは、「広貫堂」です。

「広貫堂」という会社名は、前述の前田正甫公の「広く救療の志を貫通せよ」の訓示に由来しています。
廣貫堂 (11)

本社工場内に白壁土蔵造りの「廣貫堂資料館」というのがあります。
廣貫堂 (10)

そこは、売薬展示室というのがあって、薬業史上貴重な「古文書」「扁額」など、広貫堂が所有する貴重な資料が収められています。
廣貫堂 (3)

また、越中売薬ならではの「懸場帳」なども展示しされていて、昔の富山の薬売りの様子を垣間見ることが出来ます。
廣貫堂 (4)

見学していると、こちらの「ジンセンファイトⅤ」がただでもらえました。
廣貫堂 (6)

さっそく飲んで元気を出しました。
廣貫堂 (5)

一通り展示物と映像を見て、中にあった売店でのど飴と美人飴を買い求めました。
廣貫堂 (12)

のど飴はさすがに製薬会社のもので、バンランコン、カンゾウ、キンギンカ、エキナセア、カリンのエキスに21種類のハーブエキスを組み合わせたのど飴でした。効いていそうな味ですね。
廣貫堂 (14)

家に帰って袋から反魂丹を出すと、ご覧の昔懐かしい紙風船が入っていました。
廣貫堂 (15)

昔の富山の薬売りの販促ツールに「おまけ」があったことは知られていますが、この紙風船もその一つですね。

廣貫堂資料館
富山市梅沢町2-9-1
TEL 076-424-2310
9:00~17:00
年末年始、臨時休館日あり
無料



お次は富山市の街中、前にも紹介した富山市ガラス美術館の近くの「池田屋安兵衛商店」です。
池田屋 (10)

富山の中心市街地では最も古い木造建築物の一つだそうで、白壁の土蔵造りに、元は倉庫や移住空間だったところを店舗として改装して使っています。看板が目立ちます。
池田屋 (3)

実際使っていた古い道具も展示されていて、こちらは反魂丹の昔使われていた製造装置ですね。
池田屋 (2)
池田屋 (7)

実は、こちらのお店、最初は2階にある「健康膳 薬都」という薬膳料理のお店でお茶でもしようと思って向かったのですが、何と!9月初旬は臨時休業。^_^;
池田屋 (12)

そこで気を取り直して、お店を見てまわり反魂丹を買い求めました。薬の説明を聞いていると反魂丹の中心成分は昔は熊の胆だったようですが、いま牛の胆を使用しているようです。

池田屋安兵衛商店
富山県富山市堤町通り1-3-5
TEL 076-425-1871
9:00~18:00(薬都は11:30~14:00)
無休(但し年末年始を除く)
薬都は水曜休


気に入っていただけたらブログランキング(下のボタン)をクリック願います。
人気ブログランキング